キネマ旬報2005年4月下旬号
「双葉十三郎が選ぶ日本映画の脇役男優100人」が面白い。遊びとしても面白いし、俳優の確認をする機会としても貴重。「双葉氏の語る言葉のひとつひとつをかみ締めて」みたい。以下100人の名前の後のコメントは双葉氏の発言からの抜粋。男優の写真も載っているうえ、瀟洒なトークはぜひ本誌で確認を。聞き手は桂千穂。
阿部九州男/アクの強さで売った時代劇の典型的な人
杉山昌三九/「赤西蠣太」
阿部徹/アクの強い悪役
天津敏/東映のヤクザ映画
有島一郎/ダンディ
井川比佐志/渋い人
石黒達也/派手な脇役
石橋蓮司/現代感覚の悪役
石山健二郎/貫禄豊かな大男
伊藤雄之助/演技にボリューム感がある
上田吉二郎/突っ張ったアクの強さ
内田朝雄/重量感ある脇役
内田良平/味のある不敵な面構えの脇役
宇野重吉/独特の口跡
遠藤太津朗/悪役の見本
大泉シ晃/特異児童
大友純/「東海道四谷怪談」
小沢栄太郎/図太い感じで凄かった
小沢昭一/才気煥発
香川良介/大変なキャリア
加藤大介/芝居がしっかりしている
加藤武/「分かった!」
金子信雄/ネチネチとした持ち味
川谷拓三/頼りない飄々とした感じ
河村黎吉/脇役のプロ
神田隆/加藤武よりインテリ
北村和夫/今村映画で計算のできた人
小池朝雄/常軌を逸した凄い演技
高堂国典/長寿の見本
左卜全/すっとぼけて飄々
河野秋武/シンミリ型
財津一郎/変わり身の早い何でもできる人
斎藤達雄/2、3本監督もしている
坂本武/小津映画
佐々木孝丸/一種のサムライ
山茶花究/よく切れる脇役
佐藤慶/現代的センスとキレ
佐野浅夫/健康型悪役
佐山俊二/明朗型のコメディアン
汐路章/一度見たら忘れられない顔
信欣三/大物左翼演劇人
新藤英太郎/悪の権化
菅貫太郎/だいぶ小粒
須賀不二男/ひねった味に捨てがたいムード
菅井一郎/芝居がうまい
鈴木瑞穂/何でもこなせる器用な人
薄田研二/脇役の中でも超Aクラス
曾根晴美/ギャング映画専門
高勢實乗/ズッコケ脇役
高松英郎/ハードボイルドな感覚
太宰久雄/味付け型の脇役
田崎潤/がっちりとした存在感
多々良純/腹黒いんだけどどこか憎めない
伊達三郎/あまりこれはってのがなかった
田中邦衛/ワンパターン
田中春男/個性派脇役NO.1
谷晃/「用心棒」なんてちょっとよかった
谷啓/ライトな感じ
団徳麿/時代劇の特異なメイクで異彩を放った人
千秋実/柔らかい存在感
十朱久雄/軽妙洒脱でちょっととぼけた味
東野英治郎/文句なく凄い
戸浦六宏/大島映画のバイブレーヤー
常田富士男/スットボケタ味
徳川夢声/マルチ・タレントの元祖
徳大寺伸/「暖流」
殿山泰司/一番の異色
鳥羽陽之助/半悪人のような役がうまかった
内藤武敏/ムード派
永田靖/演技はよく鍛えられてる
中丸忠雄/現代的な感覚
中村嘉葎雄/「怪談」の耳無し芳一はよかった
中村鴈治郎/恐れ多くていうことがない
中村伸郎/穏やかなムード
名古屋章/味のある悪役
西村晃/小柄だけど張りのある演技の個性派
沼田曜一/陰にこもって押しがきく役があっていた
花沢徳衛/鬼瓦みたいな風貌
浜村純/平凡でただの脇役というところが個性
原健策/硬い感じ
日守新一/マジメ一途がトボケた味
藤木悠/ノンビリ・ドンカン型
藤村有弘/シャカシャカした芝居
藤原釜足/「脇役史」に輝く存在
坊屋三郎/演技力はない
細川俊夫/「人生劇場」
前田 吟/「男はつらいよ」
丸山定夫/エネルギッシュな人
三井弘次/シャカリキにやっているおかしみ
宮口精二/安定感がある渋い脇役
渡辺篤/おかしみが滲み出てくる
渡辺文雄/大島映画の常連