山本昭彦「おうち飲みワイン100本勝負」朝日新書


おうち飲みワイン100本勝負 (朝日新書)

おうち飲みワイン100本勝負 (朝日新書)


 お買い得なワイン(3000円以内)を対象にした、初心者向けのガイド。筆者は「日本のワインガイドは親切でない」という。写真つきできれいだが、高いものばかり。外国の評論家の訳書は、国内事情にあっていない。ソムリエが書くものは、ある程度の知識が必要。で本書というわけ。


 しかし、オイラにはまだ敷居が高い。専門用語がたくさん出てきて、何のことかわからない。たとえばこんな記述がある。「・・・・スペインは違う。優れた作り手は、アウェーでも勝利を収めている。アルタスはリオハで成功したアルタディが、隣接するナバーラで始めた。リオハはテンプラニーリョが核となるが、ナバーラはガルナッチャを使う。フランスのグルナッシュと同じ品種だ」ああ、次々と横文字だ。アルタス? リオハ? テンプラニーニョ? オイラは茫然とするばかり。筒井康隆の「バブリング創世記」を思い出した。


 それでもオイラにも分かった箇所はある。ワインはネットで買え、がそれだ。確かに、ここで紹介されている銘柄が近所の酒屋にあるという保証はない。おいしいワインをネットで一本ずつ買って、少しずつ空けていけたら、どんなに人生が豊かになるだろう。至福の瞬間。ただし飲み過ぎには気をつけよう。