NHK教育「青春舞台2011」9月4日15:00〜17:00


 高校演劇の全国大会を特集したNHKの番組を見た(「青春舞台2011」9月4日15:00〜17:00)。番組そのものの出来はともかく、「最優秀を『狙う』」「勝ち抜いた」といったナレーションが結構多く違和感を覚える。番組解説を見ると「演劇の甲子園」などとキャッチフレーズがつけられている。


 演劇はスポーツではない。「勝ち負け」の概念にはそぐわない。そもそも最優秀を狙うって、どうやって狙うんだ? 全国大会の7名の審査員の好みを分析して、審査員受けのいい芝居を作るということか? そんな計算高くて小賢しい活動は、教育の守備範囲ではない。


 オイラが目指すのは、自分たちの表現をつきつめ、純化していく営み。高校演劇が恵まれているのは、劇団の維持のための金銭的な心配をしなくていい点にあると思う。観客に過剰に迎合しなくていい。だから純粋に表現に向かい合える、ある意味理想的な環境。賞は勝手についてくるだけのものでしかない。