2012年6月22日報道ステーション「首相官邸前デモに45000人」「紫陽花革命」と「薔薇の名前」
6月22日の首相官邸前での原発再稼働反対デモ参加者は、主催者発表によると4万5000人。動員によるものではなく、自然発生的に集まってきた数。来週以降、この数はもっと広がるだろう。
テレビ朝日の6月22日「報道ステーション」では、この様子を11分あまりの特集として取り上げた。「やっと」報道された。
映像の力は強い。動員ではないデモ参加者の姿はとても自然体で、オイラの実感に近い、しっくりくる参加者のコメントが取り上げられていた。
「はじめて来たんですけど、何かアクションを起こさないと、何も変わらないと思って」
「いてもたってもいられないと思って職場の人とかを誘ってみんなで来ました」
「日に日に列が長くなっているので、こういう国民の声を聞いてほしいと思う」
一方、ノーコメントを貫く細野豪志や枝野幸男の姿も映し出されており、強ばった表情は国民の実感と乖離した現政権のありようを如実に表していた。
自然発生的に生まれた普通の人の意見表明と行動が、どれだけこの国を変える力になるのか、オイラは大いなる希望をもって見つめていきたいと思う。
そして原発再稼働反対デモに名前がついた。「紫陽花革命」。もちろん、チュニジアの「ジャスミン革命」に由来した名前である。
デモに自然発生的に名前がつく意義は、とても大きい。名前がつくことで、意味が発生し、存在が発生する。「デモ」ではなく「革命」。単なる「デモ」が「革命」へと変わる。
映画にもなったが、記号学の第一人者ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」という小説があった。
- 作者: ウンベルトエーコ,河島英昭
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(以下引用/山岡政紀ホームページhttp://www.succ.soka.ac.jp/~myamaoka/nomerosa.htm)
・・・・エーコ自身がインタビューに対してこう答えている。「『薔薇の名前』というのは中世ではしばしば使われた表現で、言葉の限りない力を意味するのです」。目の前になくとも、バラの名前を言っただけで、バラは我々に現れている、と論じたのは中世の唯名論者たちであった・・・・(以下略)。