高校地歴48号「講演採録「東日本大震災に学ぶ−南海地震と中央構造線断層帯−」村田明広

 昨年度、構造地質学専門の徳島大学の村田先生が、近い将来起こるであろう南海地震で、危険な立地の高等学校を名指ししている。この講演は、オイラの勤務する県の高等学校の地歴科の研究会でおこなわれたもの。会誌として公に活字になっているし、当然担当校長もチェックしているだろうから、さらに注意喚起の意味もこめて紹介することはやぶさかでないと判断して次第。


 (以下引用)
 重要なのは、南海地震が起こると徳島市内の地盤の悪いところは震度6強になる可能性がありますので、じゃあ、しらさぎ台のあたりはどうかというと恐らく震度5強程度ではないかと思っています。やっぱりその差は大きいと思いまして、いろいろ考えた末で、何とか引っ越すことができました。ただし、徳島市内の人が全員そうやって引っ越せるかといえば、引っ越すことはできません。今後住むところも皆さん、すでに気をつけておられると思いますが、将来沖洲とか海に近い方に家を買われる場合は、津波が来ることを覚えておいてください。もう既に津波が来るところに住んでおられる場合は、可能であれば津波の影響のない所まで引っ越されるのが一番でしょう。


 行ったことがある高校で一番心配なのは、市高ですね。市高はすごい所に建っているなと思いました。あそこはもう津波に浸かることを十分想定されていると思いますけれども、6mくらいの津波が来たら大変なことになります。津波が来る前に震度6強の揺れが来ますので、しかも地盤が悪いところですから、杭は十分深いところまで打ってあると思いますけれども、液状化なんかを起こして建物がダメになっていたら一斉に逃げないといけません。あそこから、もし生徒がいっぱいの状態の時に逃げるといったら、逃げられるところはないんです。幸いうちの子は市高を卒業しましたので・・・・、あまり個人的なことを言ったらいかんですね。すみません。色々長々としゃべってしまいました。(引用終わり)