斎藤環「世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析」角川書店
- 作者: 斎藤環
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/06/30
- メディア: 単行本
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本書に書かれている「普通の人の中の「ヤンキー的なもの」」を紹介しよう。我々の中の「ヤンキー的なもの」を見つめ直すことによって、見慣れた教育や社会の風景が、新鮮なものに見える。以下、斎藤環氏が内藤順子氏との対談のなかで挙げている「ヤンキー的アイテム」。
●初期のビートたけしと、彼の愛用していたセーターのブランド、フィッチェ・ウオーモ、さらにフィッチェのドン小西
●羽根付きのセダン、デコトラ、デコチャリ
●ダッシュボードのムートン、ヌイグルミ
●車のナンバーへのこだわり(ゾロ目、左右対称、一桁、連番)
●「光りもの」へのこだわり、車に装着するブラックライトやアンダーネオン、家の外壁のイルミネーション、あるいはルミナリエ、ミレナリオ?
●ジャージ、ゴールドのネックレス、セカンドバッグ、ジャンボカット
●ヴィトンのバグ、ピーチ・ジョンの下着
●ギャル雑誌「小悪魔ageha」
●成人式における純白の羽織袴、寅壱の作業服
●サンリオ、ミキハウス、ディズニーランド
●ドン=キホーテ、パチンコ屋、競馬場、地方の街道沿いのスーパー、ショッピングモール
●矢沢永吉、BOOWY、B'z、GLAY、浜崎あゆみ
●工藤静香、木村拓哉、飯島愛、高橋歩、相田みつお
●EXILE、KAT−TUN、ジャニーズ、ビジュアル系
●「クローズZERO」「ROOKIES」「ドロップ」などの映画
●ヤンキー文化に照準する小説家として桐野夏生、赤坂真理。ルーツとしての中上健次
「私はつねづね「銀蠅的なものを求める人は、どんな世の中になろうとも必ず一定数いる」と思ってきた。そして、その一定数とはかなり多いとも思う。あえて具体的数字を挙げるなら、自覚している人が一千万人、潜在的に求めているのは三千万人にのぼると推測する。なんと計四千万人、日本の総人口の三分の一が「銀蠅的なものに対してひかれがち」であるとは、何ともおどろきである。勝手に勘定してびっくりしてちゃ世話ないが」(ナンシー関「小耳にはさもう」)
- 作者: ナンシー関
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1996/09
- メディア: 文庫
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