洋泉社MOOK「鮮烈!アナーキー日本映画史 1959−1979」


映画秘宝EX 鮮烈!アナーキー日本映画史1959?1979 (洋泉社MOOK)

映画秘宝EX 鮮烈!アナーキー日本映画史1959?1979 (洋泉社MOOK)


 「月曜日のユカ」の加賀まりこが表紙。とてもキュートで美しい。オイラが映画に本格的に物心がついたのは、1977年、高校1年の頃なので、このMOOKに載っている101本の映画の半分以上は見ていない。「月曜日のユカ」も見ていないのだった。ああ、この世の中に知らないことがたくさんある。とてもモダンなオープニングに驚く。


 
 テレビと映画の垣根が低くなった。今は、テレビドラマの焼き直しや、テレビ局がスポンサーに入り、テレビで放映されることを前提として作られる作品も多い。だが1970年代までの邦画は、テレビでは提供できないものを作ろうという意志を持った作品が多かった。エログロ、暴力、任侠、ヌーベルバーグ、ATG。高校のオイラには、これらの101本の多くは大人すぎてスルーしてきた作品群。そもそも日本映画は暗い感じがして、どうしても洋画に趣向が偏りがちであったし、当時は洋画優位の時代でもあった。
 死ぬまでにはぜひじっくり見てみたい。


1960年代
独立愚連隊/野獣死すべし東海道四谷怪談/地獄/黄線地帯/地平線がぎらぎらっ/黒い十人の女/しとやかな獣/月曜日のユカ/危ないことなら銭になる/君も出世ができる/黒蝪蜒/真田風雲録/座頭市物語/斬る/忍びの者/野獣の青春十三人の刺客/二匹の牝犬/マタンゴ/太平洋の翼/大魔神/赤い天使/網走番外地飢餓海峡/組織暴力/ある殺し屋/紅の流れ星/「エロ事師たち」より 人類学入門/100発100中/殺人狂時代/日本のいちばん長い日/盲獣/みな殺しの霊歌/江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間/無頼 人斬り五郎/反逆のメロディー/女番長 野良猫ロック/殺しの烙印/荒野のダッチワイフ/処女ゲバゲバ/薔薇の葬列/白昼の襲撃/首/日本暗殺秘録/など


1970年代
ゴジラ対ヘドラ/呪いの館 血を吸う眼/でんきくらげ/谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座/新座頭市 破れ!唐人剣/エロス+虐殺/股旅/昭和残侠伝 死んで貰います/博奕打ち いのち札/マル秘色情めす市場/女番長ブルース 牝蜂の逆襲/番格ロック/0課の女 赤い手錠/徳川セックス禁止令 色情大名/女生きてます 盛り場渡り鳥/ポルノの女王 にっぽんSEX旅行/軍旗はためく下に/仁義なき戦い仁義の墓場/実録 私服銀座警察/子連れ狼 三途の川の乳母車女囚701号 さそり/修羅雪姫野獣狩り/旅の重さ/バージンブルース/仁義なき戦いノストラダムスの大予言新幹線大爆破/直撃地獄拳 大逆転/トラック野郎 御意見無用/青春の殺人者犬神家の一族八甲田山八つ墓村/やくざ残酷秘録 片腕切断/犬神の悪霊/女獄門帖 引き裂かれた尼僧/悶絶!!どんでん返し/悲愁物語/最も危険な遊戯/高校大パニック/復讐するは我にあり/餌食/十九歳の地図/太陽を盗んだ男ほか


本誌の後編にあたる「爆烈!アナーキー日本映画史 1980−2011」のレヴュウはこちら。
 http://d.hatena.ne.jp/furuta01/20120827/1346364170