週刊SPA!2005年7月12日号。




 「いいコラムや小説を書きたいなら、まずブログはやめたほうがいい」という見出しの文章。


福田 ネットの文章って、最初に編集者を「ダマす」という行為を通過してないでしょう。学生によく言うんだけど、編集者一人ダマせないのに、読者をダマせるワケがない。プロを目指すんなら、原稿料にならない文章をネットにダラダラ書かない方がいいね。ネット経由で一発当てる人もいるけど、長らくやっていけるとは思えない。トラック・バックと言ったやすい反応を求めないで、じっくり書いた方がいいと思うんだけどね。


坪内 いまでも「テレビコラムニストNo.1」と言えるナンシー関さんも、最初に「消しゴム版画家」としてデビューしたときから、テレビに対する批評眼は持っていたんだよ。でも、中途半端に表現しないで、ずーっと見続けて、あるとき堰を切ったようにテレビのコラムを書きはじめるわけじゃない? いまは、ポテンシャルが貯まる前にネットで簡単に書いちゃうから、半端に手慣れてしまう。


坪内 ブログは基本的に閉じたファミリーの関係で成り立っているから、シンパか、あるいは敵しか存在しない世界。そこが気持ち悪いんだ。だってSPA!のこのページにしても、敵でも見方でもない「中間」にほとんどの読者がいるわけじゃない? だからこそ「これに関しては支持するけど、これに関しては支持しない」とか、その時々で読者の反応が違ってくる。だから面白い。


 いささか耳の痛いトークが掲載されていたのは、週刊SPA!2005年7月12日号。

趣旨にほぼ賛成。ブログは数日中に「プライベート」で運営に変更する予定。