大塚英志「キャラクター小説の作り方」



            講談社現代新書 ¥760+税

 


キャラクター小説の作り方

キャラクター小説の作り方


 手塚治虫が、マンガの中に「死」を持ち込むことによって、マンガとジャンルの可能性を広げたように、どんなジャンルでも、その限界や困難さを乗り越える作品こそが、ジャンルを拡大し豊かにする。それが大塚の言う、「文学」に足を踏み出し得る、ということではないかと思う。

 「ライトノベル」より「文学」の方が価値がある・ないの問題ではない。人間や社会の複雑さに眼を向け、単純化したり矮小化してはとらえきれない問題にも眼を向けること、それが「表現」だろう。


 「ストーリー」「キャラクター」「世界観」など、僕にとっては新鮮な指摘も多い。

 参考になる箇所多い。