ふと入ったトイレで



 


 ふと入ったトイレのタイルに「帽子をかぶった男の人の顔」が見えた。

 (少々わかりにくいかな)


 アートであるか、アートでないかの違いは、その「もの」が、作品として認知されるか、されないかだ。一般のトイレに置かれたものはアートであると認知されにくいが、同じものが美術館や美術愛好家の家に飾られれば、アートになる。現に、金沢21世紀美術館には、トイレの中に作品が飾られていた。(ピピロッティ・リスト「あなたは自分を再生する」)


 それが、空間作品でない場合でも、そのものが存在する「空間」と「アート」との間には、密接な関係がある。

 僕らにとっての、幸せな空間とは、どんな空間だろうか?