憂鬱な健康診断


 心ある教師の仕事は激務である。彼らは、自分の価値観や良心を基準に仕事をする。終わりがない。オイラも、命を削りながら仕事をしているなあと思う瞬間がよくある。


 職場でも多項目の健康診断が実施されるようになった。ところが健康診断は勤務時間中に行われるので、教師の時間を圧迫する。健康診断に費やした時間分の仕事ができなくなる。その分の仕事は他の時間帯でこなさなければならない、結果、サービス残業が増える。


 健康保持のために行われているはずの健康診断が、仕事を圧迫することで、不健康な教師ライフに一役買っている。こんなことなら、くだらない押しつけ仕事を少なくした方がよほど健康的だと思うのだが、そうはならない。何のために健康診断をやっているだろうと思うと憂鬱になる。


 こういうことは健康診断に限らない。


 健康診断もまた管理の手段である。学校現場には、管理者のアリバイ作りのための非創造的な「仕事」が多い。真に学校の健康をむしばんでいるのは、そうした営みであるとオイラは思う。