教育

徳島県高等学校文化連盟機関誌「高文連」2015年度版より

年度末。今年度の県内文化部の活動をまとめた2015年度版の「高文連」(34号)が、オイラのもとに届く。演劇部門の専門部長である吉田道雄先生が、今年度の県内の高校演劇を踏まえて寄稿なさっている。城北高の「Love&Peace」についても触れ…

「Love&Peace」自作解説

台本には、作者の思いや精神史が地層のように織り込まれている。城北高の「Love & Peace」とて例外ではない。創り手の知見の切れはしや、どろどろとして言葉にならないそのときの無意識、抽象的な観念のカケラの積み重ねなどから、作品は成り立っている。そ…

勤務校の夏公演にて ヨンデンプラザ徳島ホールについて思う

8/27は、ヨンデンプラザ徳島ホールで、勤務校の演劇部の公演。ここのホールは、高校生には手頃なサイズで、設備がある程度そろっており、しかも無料ということで、オイラは20年以上使わせてもらっていた。だが半年ぶりに行ってみると、ひどいことにな…

「岩手・中2自殺:校長「いじめ知らなかった」」

子どもの自殺は「絶望」ではない。 「復讐」である。 自分をいじめた奴らを見返してやる、 反省させてやるという、 孤独な最後のプライドを賭けた戦いである。 そのことを、 オイラは改めて川原クンの文章から知った。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■…

高校生向け「人権作文の書き方ガイド」

いよいよ夏休み。そう言えば人権作文が宿題です。 「面倒だな」「どうしよう」と悩む人のために、アドバイスを少し。参考になれば幸いです。 Q.題材がみつかりません。 A.みなさんが経験したことを題材にしましょう。 ホームルーム活動で心に残ったこと…

徳島新聞に載った

知事発言を批判するオイラの投書が、徳島新聞に載りました。さすが県内世帯普及率80%(全国一)だけあって、いろいろな人から激励をいただいたり、記事を読んだ高校生からは、実名入りで批判して大丈夫? と心配してもらったりしました。 http://t.co/wYS…

「 拝啓 徳島県知事 殿 」 

ローカルな話題だが、6月3日に行われた総合教育会議での知事発言に対し、思うところがあったので徳島新聞に投書した。6月11日付朝刊に載った。いつも通り一部修正されたが、ここでは投稿時のまま記す。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 「教員は(…

。「教員給与削減し事業を」という知事

各県で総合教育会議が開催されているが、徳島県の飯泉知事の言い草がすごい。「教員は(自らの)給与を削って子どもたちの事業に(予算を)向けてほしいと言うべきだ」。権限強化された首長がこんな姿勢では教員はやる気を失う。「教員給与削減し事業を」htt…

「フルタルフのひとりごと」第一回「高校生はなぜ受け身になるのか」

「フルタルフの教育ひとりごと」第一回は「高校生はなぜ受け身になるのか」です(勝手に連載風にしてみました)。今回は、教師と高校生の毎日の接点であるSHRのお話です。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ SHRのコミュニケーションって、教師→学生へ…

抽出調査の結果

認識されていないと思うが「うつ状態」の高校生は思いのほか多い。オイラの勤務するような普通科進学校で、軽度のうつ傾向の者も含めると、クラスの半数弱は「うつ状態」だと思った方がいい。重度の者も必ずいる(3〜4名)。多くの高校生には「すでに心が…

「讃岐山脈」を「阿讃山脈」と書く地理教師

高校生が中国を「支那」と書いたら、オイラならどうするかなあ。もちろん「支那=China」という言葉に差別的意味はないが、中国を支那と言い換えて居直る人の多くは、差別意識を持っているのです。でもそれと正誤の判断は別に考えないといけないな。htt…

あまり詳しくは書けないが

高校生諸君、馬鹿丁寧に「教えられる」ことに不愉快さを感じて当然だと思いますよ。先日の講演会、講師から「(この講演を聞いて、改善の努力を)やってみる気になった?」と聞かれて「やらない」と答えた3人の人たち、卑屈に思うことはないよ。君たちはマ…

人権新聞を出す

世界のエリートがIQ・学歴よりも重視! 「レジリエンス」の鍛え方作者: 久世浩司出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2014/02/28メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る ■■■■イライラしてもしようがない■■■■ 久世浩司さんとい…

吉田道雄「歴史の息吹」(徳島県高等学校文化連盟誌「高文連」より)

徳島県高等学校文化連盟演劇専門部の事務局長である吉田道雄先生が、「歴史の息吹」と題する2014年度の総括を「高文連」誌に書かれていた。オイラの勤務校である城北高の昨年度の作品「そこは、めっきり嘘めいて」についても触れていただいた。そのなか…

高校における「文武両道」とは

勉学と運動(部活動)の両面に秀でていることを指す言葉「文武両道」。学校目標になっていることも多いのだが、もう少しジャストフィットな言い方はないのかと思う。文化系の部活動を「武」にカテゴライズするって、大雑把にすぎないか? そういうオイラは今…

著作権と学校での使用について

体育祭や文化祭時、著作権の観点から、実在のキャラクターを描く生徒に「書くな」と指導している学校は多い。 その根拠としてよく持ち出される話が「応援旗にミッキーマウスを描いたら法外な著作権使用料を請求された」というものである。 だがこれ都市伝説…

「君たちがうまいのはよくわかった」

スポーツと演劇の違う点。それは「うまい」とか「技術が高い」ということが、芝居そのものの評価に直結しないことだ。より大切なことは、観客に「何を」「どのように」伝えるか、そして「観客とどのように斬り結ぶのか」ということ。「へた」とか「技術が低…

本棚にこだわる

「荷物置き場」と化していた、校内の常駐部屋の清掃を始める。来年度は、高校生が自由に出入りできる部屋にして、高校生が読みたくなるような本棚を置こう。落ち着ける場所にしよう。成毛眞氏によると「理想の本棚」は「2割の余白があること」だそうだ。htt…

四国高校演劇サミット2015

何度も書いたことの繰り返しになるがあえて書く。 オイラが高校演劇に対して抱いてきた違和感は、会場が大きすぎるという点である。コンクールでは間口10間以上、観客席1500席などという大きなホールで開催されることも多い。観客席から舞台までの距離…

第39回四国地区高等学校演劇研究大会(サンポートホール高松12月26・27日)

ブログをガッツリ書いている頃ならまだしも、時々Twitterでつぶやくぐらいしか発信していない昨今、実感に即して大会の感想を書いても、意を尽くすことができるとは到底思えず、変に誤解されるのも不本意なので、今回は口をつぐんでおこうと思ったが…

第66回徳島県高等学校演劇研究大会

2014年度、高校演劇の徳島県大会、日程です。村端先生作のチラシも、今年はカラーになりました。皆さま、よろしくお願いします。 徳島は、昔から創作が多くて、毎年ほとんどが創作です。個性的な先々有望な書き手もたくさんいて、野心的な作品が上演され…

城北高演劇部 夏公演 「ミイラ取りの午後」口上

高校生に請われて、本日行われる城北高校演劇部夏公演のパンフレット向けに拙文を書いた。以下、再録である。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 手探りの夏休み 本日はご来場いただきまして、ありがとうございます。城北高演劇部顧問のフルタです。 城北高校…

年休取り「のど自慢」に出演した教員を責める毎日新聞

「「のど自慢」に出るために学校を休む教師」というアングルが面白いから、おそらくリークに反応して、ついつい載せたのだろうが、「手続き上は問題ない」し「生徒や保護者からの不満の声も届いていない」のに、何が問題だと言うのだろうか。 体裁を考えれば…

人権新聞を出す

今年度、最初の人権新聞を書く。新一年生を意識して書いたので、内容は平易にしたつもりである。 心を開いてパスを回そう 皆さん、新しい年度が始まりましたね。皆さんは、どんな感じで過ごしていますか? 「爆弾ゲーム」というゲームの話をします。ボールを…

2つの実話

あっという間に4月。学校は年度がわり。時間のたつのは早い。 昨年度のオイラの総括。一言で言えば、気分的に仕事に追われた一年だった。「朝の硬筆書写」や世界史Aの授業のマクラの四方山話など、仕事のネタ探しの「ためにする読書」が多かった。反面、普…

城北高「ほどける双子」雑感(四国高校演劇サミット2014)

一方、オイラの勤務校は、大岩真理作「ほどける双子」を上演した。この3月に卒業する演劇部3年、「モリちゃん」の卒業公演となる「一人芝居」である。3年間の集大成にしようというモリちゃんの熱意が、1年生の部員たちに化学反応をもたらした。 「ほどけ…

阿波高「読み聞かせ「走れメロス」」ほか(四国高校演劇サミット2014)

これは「聖地巡礼」である。 オイラはそう思っていたし、終わった今でも、強くそう思う。 2月16日(日)、四国学院大学ノトススタジオで開催された「四国高校演劇サミット2014」に上演校として参加した。ノトススタジオは「演劇のための特別な空間」…

第38回四国地区高等学校演劇研究大会 雑感

高校演劇の四国大会結果について、フルタの考えたことを少し。例年、全国大会へ行けるのは、前年に四国大会で最優秀になった「1校」のみ。だが、来年度は四国ブロックに増枠が回ってきて「2校」出場できる。今回はその2校を決定する大会でもあったのだが…

第38回四国地区高等学校演劇研究大会

松山のひめぎんホールで行われた高校演劇の四国大会に参加した。以下、観劇した上演校の簡単な感想を、速報代わりにまとめてみた。ただし最初の上演1/松山東雲高「リトル・ウィメン〜きよちゃんと私の若草物語・梅干しを探して〜」は、オイラの到着が遅れ…

第65回徳島県高等学校演劇研究大会「そばや」総括

いろいろあって総括が遅くなった。実際にこれを書いているのは11月29日。一週間もあると、さすがに自分の姿も客観的に見られるようになる。 22日〜24日高校演劇の県大会。勤務校の演劇部の上演「そばや」が終了した。今年も奨励賞に終わった。労力を…